
完熟梅で漬ける自家製梅干しのつくり方
完熟梅の香りは、桃みたいにフルーティーで、ずっと嗅いでいたくなってしまいますよね…!
年に一度の梅仕事の代表格は、やっぱり梅干し!おむすびやご飯のお供にはもちろん、梅煮や梅和えなど様々な料理にも。出てきた梅酢もちらし寿司や和え物などの料理に使える他、バイスサワーのように焼酎の炭酸割りに入れても美味しい!
日本人には欠かせない存在、梅干しは、梅を塩で漬けて干すだけという究極にシンプルで簡単な保存食でもあるのです。
梅を漬けて干し上がるまでたったの1ヶ月ちょっとでできてしまうお手軽さもある上に、塩だけで漬ける自家製は格別の美味しさなので、ぜひ1度は漬けてみていただきたい!
材 料
作り方
01|梅の実を綺麗に洗う

梅の実についた汚れを綺麗に洗います。傷や傷みがひどいものは取り除くようにしましょう。
02|なり口を取り除く

梅の実がなっていた部分を「なり口」と言います。これを爪楊枝などで掻き出すようにするとポロっと取れます。梅の実自体を傷つけないように注意して、一つ一つ丁寧に取り除きましょう。
03|梅の実を漬ける

容器をホワイトリカーできれいに消毒し、そこに水気を拭き取った梅の実を入れていきます。
まず容器の底に塩を少しまいて、その上に梅を並べ、また塩を上からまぶして…を繰り返します。
容器はホーローやガラス瓶、陶器の瓶などがベストです。金属製のものを使うと、強い塩分で腐食してしまうので注意!
04|水入りビニール袋で重石をする

梅の上に2000㎖の水を入れたビニールぶくろを重石がわりに乗せます。ビニールは直接梅に触れるので、食品保存用に売られている新品のものを使い、破けないように2~3重にして、爪などで穴を開けないように慎重に乗せましょう。
05|数日して梅酢が出てきたら重石の量を半分に

数日するとたっぷりの梅酢があがってくるので重石の量を半分に減らします。いつまでも重い重石を乗せておくと、梅酢が出すぎて梅干しが硬くなったり、完熟梅の場合は潰れてしまうので注意しましょう!ちゃんと全体が梅酢に浸っていればカビの心配はありません。
06|土用干しをする

梅雨が明けたら梅を3日間天日干しします。1日1回梅をひっくり返すようにして、両面を干したら梅干しの完成。
保存用のビンなどに入れて保存しますが、ねっとり濃厚が梅干しがよければそのまま、しっとりしたものがよければ梅酢を少し戻して梅干しに絡ませるようにするとよいです。
「減塩」=「健康」ではないことも
このレシピの梅干しは塩分18%ですが、梅干しに限らず市販品の漬物や調味料の多くは「減塩」を売りにしているものがたくさんありますよね。
しかし、元々保存食や調味料は、その塩分を利用して腐敗を防いだり、発酵を促したりして食べ物を長く保存するための知恵が生んだものです。
いたずらにしょっぱがらせるために塩っ辛くしているわけではないのです!
その塩分を減らすということは、「別の力」で腐敗を防いでいるということ。つまり、減塩にするほど「保存料・添加物を多く使用している」ということ。
実際に塩だけで保存のきく梅干しは15~20%ほどの塩分濃度ですが、減塩を謳う梅干しは10%以下5%以下のものまであります。
「健康のために」と選んだ減塩食品で本末転倒にはなりたくないですよね…
自家製で漬ける場合も、減塩するほど保存性は下がります。逆にきちんと塩を聞かせれば何年も保存することができます!
減塩ではなく、塩そのものにこだわってほしい
実は「塩分の取りすぎ=高血圧」は科学的に証明されていないという事実もあるくらい、意味をなしていない減塩ですが、健康のためを考えるのであれば、こだわるべきは「減塩」ではなく「塩選び」。
1kg数百円で売っている塩は精製され、簡単に大量に作られる分、ほとんどのミネラルを失っています。
塩に限らず砂糖や穀物なども、精製されていないこと、ミネラルをたっぷり含んでいるものを選ぶことが大切です。
表示に「天日」「平釜」と記載のあるものを選びましょう。健康的な側面はもちろんですが、出来上がる梅干しの味わいも格段に美味しいものになりますよ。
せっかく手塩にかけて作る梅干し。ぜひ美味しい塩で漬けてみてくださいね!